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『捨ててよ、安達さん』第1話ネタバレあらすじと感想!「家なき子」が伏せられてるのは大人の事情?

女優の安達祐実が芸歴36年目にして最初で最後の本人役を演じる、

テレビ東京のドラマ25『捨ててよ、安達さん』の

放送が17日スタートしました。

 

主人公・安達さん(安達祐実)の夢の中に現れる擬人化したモノを

演じるテストとして、第1話には貫地谷しほりが登場します。

 

今回は『捨ててよ、安達さん』第1話ネタバレあらすじと感想!

「家なき子」が伏せられてるのは大人の事情?についてお話していきます。

 

 

『捨ててよ、安達さん』第1話ネタバレあらすじ

 

雑誌の企画で断捨離をすることに

 

今年で女優業20周年の安達祐実に、

雑誌連載の依頼が舞い込んだ。

 

全12回、自身の私物を

断捨離していくという企画である。

 

私物を捨てるということに戸惑いながらも、

安達は依頼を承諾した。

 

写真家の夫は、今日から取材のため

3カ月のあいだ家を留守にする。

 

一人の時間を過ごすことになった安達は、

本棚から物を取ろうとした。

 

すると重ねて置いた本が崩れて床に散らばる。

 

散らばった本やDVDを

無造作に重ねて元の場所に戻した安達は、

娘の連絡帳を確認し、

ストレッチをしたり本を読んだりしながら、

ゆっくりと就寝の準備をして、眠りに落ちていく。

 

 

夢の中で

 

「だって、意識失ってるようなもんだよ。

ま、寝てる間の記憶ある人とかもいるけどね。

私はもう全く、覚えてない派だから。ラッキーだよね~、

これ以上いろんなこと頭ん中に詰め込んでおきたくないもん。

終わった仕事の台詞とかも、すいすい忘れていくから」

 

「だからって、寝るの3時間は短くない?」

 

「あ。しゃべった」

 

「しゃべるよ、そりゃ。

じゃあ、3時間後には、

私の事なんか忘却の彼方ってわけか。

さみしいこと聞いちまったな」

 

リビングでローテーブルの上に衣類を広げ、

セーターの毛玉を眉用のカミソリで処理しながら、

安達はリビングで一人の少女と談笑していた。

 

安達は立ち上がり、溜まった毛玉を

テレビ台の近くのごみ箱に捨てようとして、

思い直し、ゴミ箱を足で隠したあと、

ソファの横にあったゴミ箱に改めて捨てた。

 

「ねえ、明日、ゴミの日じゃない?」

 

「え?ああ、ね」

 

「ゴミ?」

 

「あのゴミ箱は、いっぱいになってからでいいの」

 

「なんで?」

 

「あんまり使わないから。ゴミ袋もったいないし」

 

「ふう~ん…」

 

そこにドアをノックする音がした。

 

「あ、来たかも」

 

「来たかも?」

 

「どうぞ」

 

「なぬ?」

 

「失礼します」

 

布のカチューシャをつけた女(貫地谷しほり)がやってきた。

 

少女は女を招き入れ、安達のそばにあるソファに座らせた。

 

「では、始めます」

 

「お願いします」

 

「え、何を?」

 

戸惑う安達はそっちのけで、

ふたりは何が始まるか知っているようだ。

 

「面接」

 

「面接…?」

 

「私、安達さんに捨ててもらうためにここに来ました」

 

「…ん?」

 

まだ何が始まるかわからない安達を、

飲み込みの悪い人間を見る目で見つめる二人。

 

「安達さん、ショートスリーパーなので

あんまり時間ないんで、始めますね。

では、簡単に自己紹介をどうぞ」

 

「えっと…、私、安達さんの代表作のDVDです」

 

「ん?」

 

「あ、すいません。安達さんの代表作、

と世間で言われている作品が焼かれたDVDです」

 

「え、なになになに、こわいこわいこわい」

 

「ちょっとあの人ひどくない?ほらほら」

 

「座って」

 

少女は、冷静にふたりを諫めた。

 

「なんなのこれ、もう…」

 

「この家に来てどのくらいですか?」

 

「4年くらいですかね。

当時のスタッフさんと安達さんが20年ぶりぐらい。

それぐらいに、久々に偶然再会したときに、ね?」

 

「そうでしたっけ…」

 

「安達さんが喜ぶと思って完パケして焼いてきてくれたんです。

ほら、この作品、円盤化されてないから。

正直、この4年間観てもらってなくて」

 

「ほんと?」

 

「ああ~…うん…」

 

「さっきも、久しぶりに認識されたんですど、

また戻されて。本と本の間」

 

「戻したの?…戻したのかって聞いてるんですけど」

 

「戻しました、戻しましたけど」

 

「期待して待ってるのも正直しんどいな、って」

 

カチューシャの女は、

仮の姿で現れた安達の代表作と名高い作品が

焼かれた完パケDVDだという。

 

実際はDVDそのものだが、

安達の夢の中で人間の形をして現れたようだ。

 

あまりにも荒唐無稽で、笑いがこらえきれない安達。

 

「この場を借りて、あいさつ、というか、お願いに」

 

「いったん、わかりました」

 

「明日、ちょうどゴミの日だよ。どうする?」

 

「え、これ今決める感じのやつ?捨てるかってこと?」

 

「はっきりしてくださいよ」

 

あきれ気味のDVDの言葉に、

安達はきまり悪そうに立ち上がり、

ソファの後ろによけられていた衣類を集め始めた。

 

「確かに、もらってからだいぶ時間も経ってて、

ちゃんとしなくちゃいけないなと思って。

見なくちゃなって」

 

「見なくちゃ、だって。」

 

「…義務感、ね」

 

「ね」

 

「そうじゃなくて!見ませんでした、

たしかに。見なかった。でもなんか、

そういうもんなんじゃないかな」

 

次のセーターを広げて、眉そりで毛玉を処理し始める安達。

 

「そういうもん、とは?」

 

「い、いや、ここにおいてあれば、いつか見るかもしれないし」

 

「いつかとは?」

 

「ふと、見たくなったときとか」

 

「ふと、とは?」

 

「なんだろうねえ…ああ、こうやって、

話題になったときとか?」

 

無言になった3人の間に、

安達が毛玉を処理する音が響く。

 

「今しょりしょりします!?」

 

「途中だったんで」

 

「うそつけ~」

 

「いやこっちに集中してよ!!」

 

「安達さんはつまり、捨てたくないんだ。

で、捨ててほしい人…」

 

「というか、はっきりしてほしい、

どうしたいのか。あの日、帰ってきて即効、

本と本の間にしまわれて、それっきり…重かったぁ…」

 

「いやそれは、出しっぱなしにしておくと

子供たちが遊んじゃうかもしれないし」

 

「いやもうそんな歳じゃないでしょ!

さっきもさ、あ、見てくれるかな~と思って。

夫も留守だし。夜更かしなんかして、なんなら子供たちも呼んで

キャッキャ観てくれるかな~なんて思って」

 

「子供たちもう寝てたから」

 

「言い訳ばっかり!!私もう疲れたの!

私がいなくなっても、あなたへっちゃらよ、きっと。

だったらきっぱりしてよきっぱり!」

 

「ねえ、ちょっと落ち着いて!え~…なにこれ~…、

なんで私こんな夢見てんのかな…疲れてんのかな」

 

立ち上がる安達の背中に、

安達の内面を見透かしたように少女が話しかける。

 

「潜在意識で気になってたんじゃない?」

 

「え?潜在意識?」

 

「一応、気になってくれてはいたの?」

 

にわかにうれしそうにするDVD。

 

「気になって…うう~ん…」

 

「気になってくれていたのに、

これまで見なかったのはどうして?」

 

「…見返すものでもないっていうか。

あの作品は、私の中に生きてるから。

だから、わざわざ見る必要ないっていうか、

まあそれはね、DVDっていう形になって残ってるっていう安心感とか?

まあなんかあの、宝物的な感じはあって…

だから見ないからって、いらないとか、

そういうものではないから。それは誤解してほしくなくて」

 

洗い物を片付けながら、ふたりに背を向け続ける安達。

 

DVDと少女は顔を見合わせ、あきらめたようにつぶやいた。

 

「そういうことじゃないんだよなあ。

安達さんの言っていることって、なんか、ツルッツル?

体のいいことばっかりなんだよ。ね?」

 

「ね」

 

「はあ…ほんとつまんなくなったな」

 

「つまんなくなったって、

あなたあたしの何を知ってるの?」

 

「知ってるさ!あんたの芝居ここに刻まれてるからね!」

 

「それは、その時やってた役であって私ではない」

 

「役の向こうにあるあんたのエネルギーまで、

伝わってくるんだよこっちは!感動したよあたしは、

とにかく体当たりな感じがさ…。

はっきり言えばいいじゃん、

気い遣ってここにいさせてもらっても、

うれしくないんだよ」

 

「別に気い遣ってるわけじゃないから…」

 

煮え切らない安達の様子に、

DVDは大きな音を立てて床に伏せた。

 

大きな音に安達がびくっとして振り返ると、

DVDは挑むような目で安達を見上げた。

 

「同情するなら観ておくれ!!!

こっちだってさ、どんな顔して観るのかな~っていうか…

半分楽しみで半分怖いみたいな、あったんだよねそういうの。

わかるしね、ただ懐かしいみたいにならないってことぐらいは。

でもさ、一切観ないってどういうこと?」

 

「…簡単に言わないで」

 

DVDの悲痛な訴えに心動かされた安達は、

ゆっくりと本音を語り始めた。

 

それはただかわすために口から出た先ほどまでに言葉とは変わり、

ゆっくりつぶやくように。

 

「ずっと、「あの作品の安達祐実」だったの。

…最近やっと、それから解放されてきたんだよ?

…観ちゃったら、私また、引っ張られるかもしれないし」

 

「あんたさ、何にびくびくしてんの?

世間のイメージとか?なに気にしてんの?

捨ててよ、安達さん。

私、あんたの事縛り付けたくてここにいるわけじゃないんだよ。

自信持てよ!過去なんかもうどうだっていいんだよ!

あんたはあんたなんだから!前向いて歩いて行けよ!…

あんた良い女優だよ」

 

「ありがとう」

 

「これ以外知らないけど」

 

「なるほど…」

 

「よかったじゃん。いいんだよ、安達さん。

今の自分を肯定してあげても。

世間はさ、そんなこと、とっくにわかってるよ。

あんたのこと、認めてあげてないのは、あんただけ。

逃げなくていいんだよ。一緒に走っていけばいいじゃない」

 

過去をかみしめる安達と、彼女を見つめる二人。

 

「…がんばったな。がんばったよね…?」

 

「では、捨てるってことで、いいね?」

 

「そうだね」

 

少女はDVDに向き直り、別れを確認した。

 

「もう、安達さんのもとへ戻れませんよ、いいですね?」

 

「…はい」

 

「楽になれるもんね。

捨ててしまえば、目に入らなくなるから」

 

話がまとまりかけたとき、

少女は静かにソファに座り、

ふたりに背を向けた。

 

「…どうしたの?」

 

「この人が去っても、あなたの人生にはまた登場してくるよ。

こういう人」

 

「え?」

 

「その度に、見えないところに追いやるの?

捨てていいよ、って言ってもらえるのを待つの?

相手に決めてもらうの?

安達さん、物いっぱい持ってるもんね。

この部屋のもの、これ、誰のもの?」

 

「あたしのものだよ」

 

「じゃあさ、安達さん、

あんた自身は今、いったい誰のもの?」

 

「なんなの?あなた。何、急に。どうしたいの?

いま、捨てるってことで話しまとまったんじゃないの?」

 

「そうだよ、まとまったよ」

 

「私のためにおセンチになってくれてんの?かわいいっ」

 

DVDは少女に抱き着くが、少女の表情は変わらない。

 

安達を見つめたまま立ち尽くす少女の視線を交わすように

安達はソファに腰かけて、

決心したように二人に切り出した。

 

「最後にさ、一緒に観てほしいんだけど。

…ちゃんと焼き付けたいから」

 

「4年寝かされたからなあ。

本調子じゃないけど、いい?…

準備体操しよっ」

 

ソファに並んだ3人は、

パーティーのように並べられたパンやジュースを手に取り、

ドラマをはじめから観始めた。

 

「あたし…いい芝居してんじゃん」

 

「これあんただよ、たいしたもんだよ」

 

「やだ、私まで泣いてる」

 

「どうでもいいけどこれ、

私が観れてんの変じゃない?」

 

「え、なんで?」

 

「システム的に。まいっか夢だし」

 

「夢だしね」

 

DVDはつぶやいた。

 

「そろそろ、お別れかな」

 

「あのさ、12歳の時から大事にしてることがあって。

強くて、やさしい人になりたいなあと思って」

 

「私の中身、ちゃんと生きてるんだね。安達さんの中で。

そうだ、素朴な疑問なんだけど、

私って燃えるゴミ?燃えないゴミ?」

 

「燃えるゴミ、じゃない?」

 

「ふうん」

 

少女はゴミの分別をスマホで調べ始めた。

 

「ケースは燃えないゴミで、中身は燃えるゴミだね」

 

「分別される感じかあ」

 

「ああでもなんか、中身そのまま捨てないほうがいいっぽい」

 

「なんで?」

 

「悪用を防ぐため?処分する際は、

DVDの記録層を、ハサミやカッターで削る」

 

「あるいは、DVDを横から見て、

張り合わせた部分にカッターの刃をそのまま差し込んでいきます。

そのまま2枚に引きはがし…」

 

「いやだあ!!!いやだ!!!」

 

「シュレッダーなら粉々になるので安心」

 

「やだやだシュレッダーだけは勘弁して!!!」

 

「ごめん」

 

安達は顔を上げ、DVDを見つめた。

 

「やっぱ、捨てられない。あげたいなあと思って」

 

「あげる?」

 

「ダメかな」

 

「いいんじゃない、そういうお別れも」

 

「あたしもまだ、若いしね。あんたの芝居、届けたいしさ」

 

「…ありがとう」

 

「さよなら、安達さん」

 

微笑んで会談の向こうに消えていく、完パケDVD。

 

目が覚めた時、安達は微笑んだ。

 

本棚から持ってきた本の下に、

完パケDVDが紛れ込んでいたからだ。

 

今回の夢は、いつもと違い忘れられることはなかった。

 

 

雑誌の連載は続く

 

次の日、安達とマネージャーは、

雑誌の企画の打ち合わせに訪れていた。

 

「DVDですか」

 

「うん、でも捨てるんじゃなくて、あげたの。娘に」

 

「おお、いいなじゃないですか。

なんて言ってました?」

 

「展開がめちゃくちゃだって」

 

「冷静な分析(笑)」

 

「お母さん演技上手いね、とか言ってた」

 

談笑している二人のところに編集者たちがやってくる。

 

あいさつしながら昨夜の夢を思い返す安達。

 

「なんか、夢に出てきて、『同情するなら観ておくれ』とか言ってて。

それで、女の子たちと名に捨てるかって話してて」

 

完パケDVDの仮の姿をした彼女は、

階段の向こうに消えていった。

 

そしてもう一人。

 

お別れせずに手を振っていた少女がいた。

 

「…あれ?あの子だれ…?」

 

安達家の冷蔵庫には、「捨てるもの」ではなく

「バイバイリスト」と書かれた紙が貼られていた。

 

「DVD」と書き込んだリストの、

空いているスペースは、あと11マス。

 

 

『捨ててよ、安達さん』第1話の感想

 

安達さん・貫地谷さん・川上凜子さんの3人芝居、

すごく見応えがありましたー!

 

会話も演技も繊細で、

場所はずっと部屋の中にもかかわらず見応えがあり、

引き込まれました。

 

擬人化されたモノとの会話から

「女優としての不安」や安達さんの生活感が垣間見える、

すごく奥深い作品です。

 

大人の事情なのか、

「家なき子」という名前は出てきませんでしたが、

言うまでもない名作ドラマです。

 

円盤化されてないのも大人の事情でしょうか?

 

実際、ドラマにはどれくらい安達祐実さん自身の

エピソードが反映されているんでしょうか?

 

 

「捨てる」という積極的な気持ちを持つのって、

案外難しいですよね。

 

使わないけど捨てられないものには、

使っているものよりも強い思い入れがあるのかもしれません。

 

そして、川上凜子さん演じる謎の少女が一体だれなのか、

今後の展開が気になります!

 

エンディング映像に出てくる女の子、

娘さん本人かもしれないと思いましたが、

新井美羽さんという子役の方なんですね!

 

エンディングテーマ「明日も明後日も」を

安達さんと行きぴったりに歌う姿がかわいらしいです。

 

来週は新たに、

臼田あさ美さんと戸塚純貴さんの二人が出演します。

 

今からとっても楽しみですね♪

 

『捨ててよ安達さん』第2話の見どころ

 

安達のもとを訪ねてきた新たなモノ(臼田あさ美)は、

「体が限界なんです」と訴える。

 

また、もう一方の新たなモノ(戸塚純貴)は

「捨ててよ」と語りかけながらも

「不遜だな」と叱責する。

 

謎の少女にも

「引くわ~。生まれながらの女優かよ」と

あきれられる始末。

 

3人の輪から離れて

「自分で自分をコントロールできない感じが、本当にイヤ」と

つぶやく安達祐実。

 

新たな夢の中で、安達はモノたちに

別れを告げることができるのか?

 

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