『行列の女神~らーめん才遊記~』の第2話から
思っていたことですが、
紹介されるラーメン屋さんは東京の中でも
板橋区・豊島区のラーメン店がとても多いですね~!
さすがラーメン激戦区。
駅前にも名だたるラーメン店が並んでいますからね…。
今回は、『行列の女神~らーめん才遊記~』第4話の
ネタバレあらすじや感想!
汐見は、ただのよれよれ雑誌?
についてお話していきます。
『行列の女神~らーめん才遊記~』第4話ネタバレあらすじ
/🍜🍜🍜🍜
今夜10時~第4話放送‼️行列の女神~らーめん才遊記~
\🍜🍜🍜🍜
”開業資金50万”でラーメン店を始める驚きの方法とは⁉️#らーめん才遊記 #鈴木京香 #黒島結菜 #高橋メアリージュン #小関裕太 #前野朋哉 #石塚英彦 #杉本哲太 pic.twitter.com/PykCc5Zvww— TVTOKYO_PR (@TVTOKYO_PR) May 11, 2020
落ち込む清流企画
清流企画に芹沢の怒号が飛ぶ。
怒られているのは汐見ではなくラーオタの須田だ。
「なにやらかしてくれてんのよ、須田!」
説教をされる須田の後ろで、
デスクに向かいながら「かごめかごめ」の
替え歌を歌う汐見。
「ラーメン、ラーメン…あーごのだーしをとーるぅは~、
いーつーいーつーでーきぃるー、
夜泣きのや~たい、つーるっとめーんをすーすぅった~…」
説教が終わり席を立ちあがる芹沢
「ああもう暗い!替え歌のクオリティーも低い!
景気の悪い声で歌わないでくれる!?
こっちまでどんよりしてきちゃうから」
「まだ引きずってますからね~この間のコンペのこと」
「社長からきびし~い一言もいただいたしね」
落ち込む汐見を励ますつもりで、白坂と夏川が茶化す。
落ち込みうなだれる汐見の中に、
前回の芹沢の言葉がよみがえる。
「料理がおいしいだけじゃ、店は成功しないのよ。
他人の店で試すのではなく、自分で店を出してからやりなさい」
完膚なきまでに叩きのめされ、落ち込む汐見に芹沢が発破をかける。
「半人前のくせして、一つのミスにこだわってるんじゃないわよ」
「ま、何事も経験っすからね」
「だいたい、やる気と料理だけが取り柄なのに、
やる気がなくなっちゃったらどうしようもないでしょう?」
「ほら、社長もこうやって励ましてくれてんだから」
白坂と夏川の援護射撃でうまくいくかと思いきや、
とどめを刺す芹沢。
「汐見、あなたはラーメンで言ったら
まだスープでも麺でも具でもない、もちろん、
サイドメニューの餃子でもない。
ふる~いラーメン屋のカウンターの下に置いてある、
よれよれになった雑誌みたいなもんなんだから!」
言えば言うほど自分で面白くなってしまい
声のトーンが明るくなる芹沢。
部長の河上が止めに入る。
「社長社長、それはもう、励ましではなく罵倒です」
「…とにかくっ、さっさと元の状態に戻りなさい。
須田、頼んだわよ。行ってきます」
芹沢を送り出し、嵐の去った後のような清流企画。
白坂が「お説教長かったっすね、なにやらかしたんすか」と
須田が起こられていた理由を尋ねると、
まだ納得していない須田が「仕事はきっちりこなしてる」と
歯切れの悪い言葉で返す。
怒られた理由を理解していない須田に、河上が厳しく言い諭す。
「上から目線でラーメンのうんちくを語り倒して、
クライアントから「担当を変えてくれ」と言われるのは、
仕事をきっちりこなしてると言いませんよ、須田くん」
「上から目線でうんちく語り倒し…は~目に浮かぶ~チョーうざい」
「知識も能力もあるのに、
こだわりがありすぎるのが彼の難点なんです」
夏川にあきれられながらも、席を立ち、
コピー機に倒れこむ汐見に近づく須田。
何も言わずに汐見にスマホの画面を見せる。
「…なんですか」
「あごって、九州や日本海側のトビウオの呼び方だよね。
乾燥させたあご干しからとるのが、あごだし」
「…はぁ」
「いや、さっき歌ってたでしょ。
あーごのだーしをとーるぅって…。だから…」
「だから…?」
「ここ、八丁堀にある、「とび屋」っていう店。
あごだしラーメンが有名なとこ」
あごだしらーめんと聞いてとびあがる汐見。
「おごってくれるんですか、今日ですか!」と須田に詰め寄り、
ちゃっかり須田こだわりのお店で
ラーメンをおごってもらう約束を取り付ける汐見。
さっきまでの落ちこみが嘘のように元気になり、
コピーを取り始める。
まんまと汐見にたかられる須田に、
こみあげる笑いをこらえて知らんぷりをする社員たち。
汐見をやり込めるのは芹沢以外には至難の業だ。
あれから…もう1週間が過ぎたの?((( ;゚Д゚)))早すぎる…4話目
行列の女神~らーめん才遊記~(ドラマBiz)
4杯目#TVer #行列の女神~らーめん才遊記~(ドラマBiz)https://t.co/HIvfVYbB6m— oku0120 (@oku01201) May 12, 2020
招かれざる客
須田のラーメンブログを見ながら、
あごだしラーメンを心待ちにする汐見。
広島県の尾道ラーメンや、「ほんまかいな」の
手打ち麺のおいしさをうんちくこめて語る須田。
気に留めず運ばれてきたあごだしラーメンのスープを口にする汐見。
口の中に広がるうまみにうっとりする。
「ここはね、あごだしの他に隠し味があって…」
「ハマグリですね!おいしいです!」
「…うん…そう…。いただきます…」
汐見の天才的な味覚の前に、
須田のラーメンうんちくもたじたじである。
そこに、店の入り口で怒鳴る店主(芹澤興人)の声がした。
やってきた若い客を追い返しているようだ。
「ここのラーメンがうまいから、ラーメンの作り方を教えてくれ」という
若者の無茶な言い草に店主も怒り心頭である。
汐見が止めに入るのを見て、
いやいやながら止めに入ろうとした須田が
カウンターの椅子につまづき、
倒れこんで頭を打ってしまう。
床に倒れこむ須田を見て、若者に向かって
「人殺しー!」と騒ぐ汐見だが、
今度は逃げようとした若者が
何かに弾き飛ばされて店内に倒れこむ。
ラーメン評論家の有栖がやってきたところにぶつかったようだ。
倒れる須田と若者を気にも留めず、
「いいだろ生きてるなら、あごだしラーメン大盛り大至急」と
何事もなかったように注文する有栖。
有栖にとって多少のケガとラーメンであれば、
ラーメンが優先されるということがわかった。
新しい依頼
今夜9時‼️
BSテレ東で4杯目放送です✨
ぜひご覧ください🍜🤤#鈴木京香 #黒島結菜 pic.twitter.com/MTupkybkpq— 行列の女神〜らーめん才遊記〜(テレビ東京ドラマ)5杯目5月18日(月)よる10時 (@Biz_txdorama) May 15, 2020
汐見の独断で、若者は清流企画の
新しいクライアントとなった。
「反対したんですよ、僕は」と
須田は乗り気ではない様子で、不満げなだ。
若者の名前は、相川鉄也(25)(堀井新太)。
思い立ったらすぐ動きたい性格で、
今日はラーメン屋を開きたいがために
とび屋の店主に作り方を聞きに来たのだという。
飲食での修行経験もなく、バイトは肉体労働系ばかり。
やりたいことがなくフリーターをやっていたところ、
テレビの「ラーメンドリーム」という特集を見て、
一軒のラーメン屋からスタートした店主が
全国に店舗を展開し、
いまや年商50億になったという内容に天啓を得たという。
「一麺懸命グループでしょ、有名なエピソードだよ」
にわかラーメンファンの感動話に鼻白む須田。
ラーメンドリームを目指す相川に共感する汐見。
二人の単純な盛り上がりを須田がけん制する。
「ていうかねえ、ラーメン屋を成功させるっていうのは、
そんな簡単じゃないんだって!」
「じゃあ、清流企画で面倒見てあげればいいんじゃないの?」
「ちょ、有栖さん!」
「物件探しから、店のコンセプト決め、メニュー作り、
コンサルタントとしては一番やりがいのある仕事なんじゃないの?」
須田は味方に背中から撃たれた思いで言いよどんでいたら、
汐見や相川の熱に押し切られてしまった。
社長は反対するはずだ、という思惑も外れる。
「ふーん、いいんじゃないの、引き受けても」
しかし、相川の開業資金は46万7321円。
都内でそれなりの店をオープンするには1千万が相場である。
さっそく物件の内見に行くと張り切る汐見から、
クライアントの持つやる気と勢いを感じた芹沢は、
オファーを正式に受けることを決定した。
自分にまかされた、と喜ぶ汐見だが、そうはうまくいかない。
「あなたはサポート、メインの担当は須田、よろしくね」
「えっ…ど、どうして僕が…」
「そうですよ、須田さん全然乗り気じゃないですし」
「よれよれ雑誌は黙ってなさい」
「~~~~その呼び方やめてください!もーー!!」
「まあまあ、相手は未経験、資金不足。
難しい案件ですからね。頼みましたよ、須田くん」
河上に期待をかけられては無碍にすることもできず、
しぶしぶうなずく須田。
「はあ…わかりましたよ…」
物件探しは難航
不動産屋に訪れるが、そもそも相川の資金では
借りられる物件を見つけることすら難しい。
賃料8万でも、保障金6カ月を加えて
店を借りるだけでも計48万が必要だ。
保障金とはいわゆる敷金で、
店舗物件の場合居住物件より多めにとるのが通常だ。
「店を開いても客が入んなくて資金繰りに詰まったり、
潰れて夜逃げされたりするリスクに備えてるんだよ」
保障金の多くは家賃の10か月分、
立地の良い駅前物件であれば20カ月分、
30か月分という物件も珍しくない。
それだけではない。
礼金2カ月分、仲介手数料1カ月分、
前家賃1カ月分、火災保険も上乗せされる。
借りるだけでも100万以上かかる物件がほとんどだ。
「手持ちがなければ融資を申し込むっていう手もあるけど、
相川さんの年齢と経歴を考えたら難しいだろうし…」
「そんな…」
「とりあえず、予算内の物件を全部見せてもらえますか?
この二人に現実を知ってもらう良い機会なんで」
不動産担当者に案内されて、最後の物件を見てみると、
そこは「スケルトン物件」だった。
その物件は賃料7万、保証金2カ月分、礼金2カ月分、
前家賃1カ月分、仲介手数料1カ月分。
「7万×6カ月分で42万」と言われ喜ぶ相川だが、
安いことには理由があった。
「スケルトン物件」とは、内装がなにもされていない物件を指す。
つまり、42万で店を借りることができても、
厨房設備や内装、テーブル、食材費などをそろえなければならない。
居抜き物件を借りるにしても良い物件であれば
高額の造作設備譲渡金を支払わなければならない。
「じゃあ、相川さんの予算50万弱で借りられる物件は…」
「ない。そんなものはないんだよ、ふっ」
なぜか勝ち誇った表情の須田。
相川はクライアントのはずだが…。
清流企画のオフィスに戻り、
手付金3万を除いたお金を返す須田。
相川の返事も待たず、
この依頼が頓挫することが
うれしいという気持ちを隠そうともしない。
その様子を見ていた芹沢が、相川に話しかける。
「あなた、ラーメン屋を開きたくて、うちに依頼したのよね」
「まあ…、そうっすけど」
「じゃ、聞くけど、あなた、ラーメン屋をやりたいの?
それとも、ラーメン屋を持ちたいの?どっち?」
「は?」
「どういう意味ですか?それ」
飲み込みの悪い相川と汐見。
「ラーメン屋をやりたいんだったら、
50弱でも打つ手はあるってこと」
「ちょ、ほんとっすか!?」
芹沢の言葉に、何かひらめいた様子の須田。
3人は芹沢に連れられて、ある場所へ向かった。
さかな居酒屋ほんだ
#行列の女神 #らーめん才遊記
さらに!
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第3話&第4話ゲスト解禁🎉
\3話🍜美味しいのに繁盛しないつけ麺店の夫婦に #窪塚俊介 さん、#林田岬優 さん!
4話🍜ラーメン店開業を目指す青年に #堀井新太 さん、夢の鍵を握る男に #大友康平 さん!驚きの経営アイデアが飛び出します✨お楽しみに☺️ pic.twitter.com/2Kqt4XFh8G
— 行列の女神〜らーめん才遊記〜(テレビ東京ドラマ)5杯目5月18日(月)よる10時 (@Biz_txdorama) April 27, 2020
芹沢に連れられてやってきたのは
「さかな居酒屋ほんだ」という居酒屋だった。
店主の本多信和(大友康平)は
毎日夕方4時から店で仕込みをして、
午後6時から11時まで営業をしている。
日中使っていない店を間借りして、
昼だけのラーメン屋を開くというのが芹沢の提案だ。
不景気で売り上げが落ち込む中、
少しでも収益を上げるため、
本多は間借りの提案を受け入れた。
もちろん須田にも近年店の間借りが
増えているという知識はあったはずだが、
須田は提案を避けていたのだ。
間借りのための賃料は家賃光熱費込みで7万、
こまごました面倒くさい権利金はなし。
本多の男気に背中を押され、
相川は喜んでその場で現金を差し出し、
契約した。
「とにかく、善は急げっすよ!
じゃ、お店が決まったから
次はラーメンの作り方、イチからお願いします!」
「はあ?」
「作り方をイチからって、
それも全く経験ないんですか!?」
「いや、インスタントくらいなら作ったことあるよ。
いやでも俺、アイディアならいろいろ考えてあるから!」
相川の脳天気に、さすがにあきれ返る汐見。
それに対して、怒り沸騰の須田。
「君ねえ!!」
「須田、いいから教えてあげなさい。それから汐見」
「え、いいんですか?わたしもラーメン作りに参加して」
「いつまでもウジウジしてないで、
思いっきり腕を振るいなさい。
料理教室のの生徒に教えるのと同じでしょ」
「でも…」
前回の失敗がよぎる汐見。
腕を振るいすぎると
結局相手を置いてけぼりにしてしまう。
「だぁいじょうぶよぉ、彼なら、ちょうど釣り合いが取れてるから」
「え?」
「釣り合い…?」
芹沢は不敵な笑みを浮かべてその場を後にした。
ラーメン会議
清流企画の厨房に戻り、
相川のアイディアを聞き出す須田と汐見。
ラーメン屋を開くために
いろいろな店を食べ歩いたという相川。
そこで出会った北海道に本店のある
「北の味噌松」に着想を得て、
北海道以外のご当地味噌ラーメンを売り出せば
いいのではないか、と思いついたという。
しかし、須田によればそれはもう出し尽くされたアイディアだった。
辛味噌なら宮城県の仙台ラーメン、
長野の信州味噌ラーメン、
富山の入善ブラウンラーメン、
新潟味噌ラーメン、
鹿児島のとんこつベースの味噌ラーメン。
そこで汐見はとんこつベースの
味噌ラーメンのアレンジを提案。
材料は味噌に鰹節、アジ節、サバ節、
にぼしにゴマをねりあわせたもの。
宮城県の郷土料理冷や汁に使う
焼き味噌の作り方を応用したものだ。
とんこつの準備をする汐見は、
「ほかにもどんどんアイディアを出して」と
創作意欲が止まらない。
相川はカレー味のタンメン、
とんこつ魚介系ではないさっぱりしたつけ麺を
提案するが、須田がすぐ否定する。
「どっちも素人の思い付きだね。具体性もないし…」
「できますよ、両方♪」
「「そんな簡単に!?」」
汐見の手腕で瞬く間に店頭で
店に出せるレベルの創作ラーメンが出来上がる。
ズッキーニを乗せた焼き味噌ラーメン、
スパイスたっぷりキーマカレーのせタンメン、
ゆずポン酢とカツオジュレの冷やしつけ麺…。
試食に参加した白坂や夏川も納得の味だ。
アイディアを形にする須田の知識と汐見の料理技術に、
すごいすごいとはしゃぐ相川に対して、須田の怒りが爆発する。
「僕らがすごいんじゃないよ。…君がダメすぎるんだ」
「え、なんすかダメって」
ラーメン道悲喜こもごも
今夜の行列の女神〜らーめん才遊記〜4杯目を見て思わず反応してしまいました。😃
須田が若い頃、食べ歩きしてた時に映ったラーメンのうち、2種類は満鶏軒と麺魚のラーメンですよね!😁
ドラマ始まって22分ごろです!良かったらご確認くださいませ〜😄#行列の女神 #麺魚 #満鶏軒 #鈴木京香 #ラーメン pic.twitter.com/l1J7XRqOxU— ikura-men (@ikuratt1) May 11, 2020
「僕は、中学から食べ歩きにはまって、
その頃からラーメンオタクとしての道を歩み始めたんだ。
高校大学とラーオタ道を突き進んで、
日本中のラーメンを食べ歩いたし、
大学を出て数年は飲食と無関係の商社に勤めてたけど、
芹沢社長のラーメンと出会って、転職を決めたんだ。
僕が清流企画に入ったのは、
芹沢社長のもとでより深くラーオタ道を極めたかったから。
そして、ラーメン業界を支える力になりたい、
と思ったからなんだよ」
「須田さんの身の上話はわかったけど、
それがおれといったい何の関係があるんすか?」
「僕は、軽々しくラーメンをやりたいとかいうやつは嫌いなんだ。
特に、年商50億だとか、成功したラーメン屋の華やかな面ばかり見て、
職人の苦労を知りもしない、ラーメンをなめている君みたいなやつは!」
言いたいことを言う須田に、
言葉よりも先に手が出てしまい
須田につかみかかる相川。
みんなに引きはがされたものの、
怒りの収まらない相川はエプロンを
投げ捨てて厨房を出て行ってしまう。
そのことはすぐに芹沢の耳にも届いた。
「ラーメンをなめていようがバカにしていようが、
お金を払う以上はクライアントでしょう?
少額でも確実に得られた利益を、
個人的なこだわりで台無しにするなんて、
それこそうちの社員として失格じゃないの須田ァ!!!!」
須田はそもそも相川がラーメン屋になることを反対しており、
間借り物件という選択肢をあえて提案しなかったことを、
芹沢と河上に見抜かれていた。
しかし、店を始めても1カ月も持たず中途半端に終わって、
清流企画の信用を落とすより、
この方がよかったと須田も食い下がる。
「汐見も同じ意見なの?」
「え?…まあ、確かに相川さんは
料理もあんまり得意ではないようでしたし、
準備不足な気もしましたけど…」
「あなたたちはまだまだ何にもわかっていないのね」
「え…?」
「そのままじゃただのラーオタ、
ただのよれよれ雑誌で終わるわよ!」
芹沢の檄に呆然とする二人には帰宅を言い渡し、
河上に目配せをする芹沢。
また水面下で秘策が動き出そうとしていた。
「店にラーメン食べに来て」
昨夜から連絡のつかなかった相川から、
突然「店にラーメン食べに来て」という
メッセージを受けた汐見は、須田とさかな居酒屋ほんだに向かった。
引き戸の前にかかった手作りの暖簾に
「らーめん相川」と書かれている。
店に入ると、「うまいうまい」と
ラーメンをすする客たちが溢れていた。
相川が運んできたラーメンは、
見覚えのない白濁スープのラーメンだった。
「うん、おいしい」
「麺はさ、スーパーの市販の生麺なんだけど、
スープはなかなかの出来でしょ?」
「ええ、ねっとりしてこってりしてるのに、
さっぱりしてる…独特だけど、すごくワクワクする味です!
これって…野菜のペーストですよね?」
「うん、鶏ガラ、にぼし、鰹節でとったスープに
玉ねぎやジャガイモをペースト状にして混ぜた、
いわゆるベジポタ系ラーメンてやつだ」
「さっすがラーメンオタク、すぐわかるんすね」
昨日、怒って家に帰る道中、
河上部長からの電話を受けて青果店の前に待ち合わせた相川は、
河上いわく「アフターケア」の一環で
ラーメンの作り方の教本や材料を買ってもらい、
「明日の午後4時までは自由に使っていい、
あとはあなた次第です」と居酒屋ほんだの
厨房に取り残されたのだという。
そこから徹夜で試作を続けて作り上げたのが
ベジポタラーメンだった。
「つまり、独学の一夜漬けで、このスープを…?」
「すごい…」
須田を見返すためにしゃかりきになったという
相川の横顔に、言葉の出ない須田。
コンサルタントの極意
帰社し、「すべてお見通しだったのか」と芹沢に訊ねる。
またも芹沢の手のひらで踊らされた須田と汐見。
「やる気がある」という一点で、
芹沢は相川の可能性に光を見出していたのだ。
「確かに彼は、無知で無計画で無鉄砲だった。
でもね、中途半端に自分の実力を知ってる人間より、
その方が、チャレンジできるって場合もあるのよ」
汐見の脳裏に、「こんなラーメンは作れない」と言った
「つけ麺あんざい」の店主が浮かぶ。
3人を見守っていた河上が社長の言葉を補う。
「須田くん、飲食業、特にラーメンは、
高い調理技術や豊富な知識があって、
慎重に準備を重ねて開業したからといって、
成功するとは限りません」
「でも、その方が成功する確率は上がるはずです」
「あくまで確率の話です。だから逆に、
無謀としか言えない形で店を開いても、
必ず失敗するとは、限らないでしょう」
「それは…」
「私たちは神様じゃない。誰が成功して、
誰が失敗するかなんて、事前に予測するのは不可能よ。
でもだからこそ、フードコンサルティングビジネスに携わる者は、
「やる」と言っているクライアントに
「やるな」という助言だけは絶対にしてはならない」
「それって、どんなに失敗しそうでも、ですか?」
初心者だからこそ素直に疑問を口にする汐見。
「当然よ。私たちは「やる」と言った人間に、
採算の取れる範囲内でベストな助力をするだけ。
「やることのリスク」は、そのクライアントに
背負ってもらうしかないんだから」
今後もコンスタントに「らーめん相川」の
フォローをすることで話は終わった。
そこへさかな居酒屋ほんだの主人から、
怒りの電話が…。
順風満帆のように思えたが、いったいなぜ?
居酒屋とラーメン屋では厨房設備が異なる
ドラマ内で、油が詰まったグリストラップを必死になって掃除してたシーンを観て、僕も前に某スーパーマーケットで数年間働いてた際に、パン屋と惣菜屋の厨房にあるグリストラップをよく掃除してたのを思い出した。油もゴミもかなり溜まるから、掃除するの大変苦労した。#行列の女神 #らーめん才遊記 pic.twitter.com/On9vgddyYh
— KAZ-UMA (カズマ) (@kk19890605) May 11, 2020
さかな居酒屋ほんだに全員が集まると、
「ちょっと厨房見てみろ!」と怒り心頭の本多。
厨房を覗くと、排水が溢れかえり、
床が水浸しになっている。
「16時に来て仕込み始めて、
ちょっと水使ったらこのありさまだ。
店開けた初日に、なにしてくれてんだいったい」
「…グリストラップが詰まったのよ」
芹沢によると、飲食店は排水に一般家庭よりも
多くの油分を含んだ排水を流すため、
「グリストラップ(油水分離阻集器)」という
ろ過装置をとりつけている。
しかし、魚料理がメインの「さかな居酒屋ほんだ」には
こってり系ラーメンの排水に耐えうるような
グリストラップは備え付けられておらず、
一晩中試作スープを流したために
グリストラップに油がこびりついて
排水が詰まってしまったのだ。
「本多さん、これは私共がクライアントを
しっかりアシストできなかったことが原因です。
大至急清掃した上で、損害分を
しっかり保障させていただきますので」
本多に深く頭を下げ、高そうなブランド物の
パンプスを排水に浸しながら、
芹沢はグリストラップの清掃を始めた。
汐見と須田が後に続き、
ひたすら水を掬いだして厨房を洗い始める。
すべてが片付き、本多も三人の労をねぎらったあとで、
なぜか相川が泣いていた。
「おいおい、なに泣いてんだよ兄ちゃん…」
「俺…、情けなくて…。須田さんの言ってた通りだから…」
「え、僕?」
「華やかなとこしか見てなくて、
職人の苦労も知らない。
店の借り方も、ラーメンの作り方も知らなくて、
挙句の果てにみんなに迷惑かけちゃって…」
「そんな…」
相川のまっすぐな言葉に、
今までの自分の言い草を後悔し始める須田。
しかし、相川のやる気はもう折れかけていた。
「ほんと、すいませんでした。
俺が、店やるなんて、10年早いって思い知りました。
昨日の7万は、迷惑かけた代わりに置いていきますから」
立ち去ろうとする相川を本多が引き留める。
「兄ちゃん待てよ。お前まさか、
ラーメン屋辞めるとか言い出すんじゃないだろうな?」
「いや、でも…」
「バカ野郎おまえ一回失敗したくらいで、
簡単に物事投げだすんじゃねえよ!」
「じゃあ、これからも相川さんにはこちらのお店を…」
「当たりまえだろ、あんたらがしっかりフォローして、
もうこんなことが起きねえようにしてやってくれよ」
「あ、ありがとうございます!!」
再びチャンスが巡ってきたことに安堵し、
本多に深々と頭を下げる須田。
しかし店をやるといっても、
居酒屋の排水設備が耐えられる
別のラーメンを作るしかない。
くたびれた帰り道を歩きながら、
芹沢は三人に新たな4つの条件を提示した。
「あの厨房の設備に負担をかけないこと。
調理にあまり手間がかからないこと。
原価率を低く抑えること。
そして、インパクトと満足感。
そういうラーメンをあなたたちで
しっかり考えなさい!」
「…どれぐらいの期間でですか?」
「三日!?」
「あら、素人の相川くんが一晩で
お店に出せるレベルのラーメンを作ったのよ。
自信ないわけ?」
ここから、疲労困憊の3人の新たな奮闘が始まった。
ラーメン会議・リベンジ
行列の女神~らーめん才遊記
毎回観てる。
黒島結菜が可愛らしいこと。
難点は声質かな。声が割れる。 pic.twitter.com/hng2kVcWmO— かやのなか (@okayamaeichan) May 11, 2020
清流企画の厨房でもう一度作戦会議を始める三人。
原価率を抑えるには醤油ラーメンだが、
それでインパクトと満足感を出すのは難しい。
油をたっぷり使えればいいが、
それでは厨房設備に負担がかかってしまう。
「大丈夫!このメニューに
僕の約20年のラーオタ知識を注ぎ込む!
ただのラーオタで終わりたくないから…」
「そうですよ!わたしだって
ただのよれよれの雑誌じゃありません!」
「え、よれよれの雑誌…?」
会社に泊まり込んで厨房に入り、
どんどん身なりが荒れていく三人。
しかし情熱に反してスープは出来上がらない。
ブツブツつぶやきながら
スープの灰汁を取る汐見の様子はさながら黒魔術、
倒れこむ須田と相川は屍のようだ。
「ラーオタも料理バカも案外頭が固いみたいね」
「ヒントを与えてあげますか」
「しかたないでしょう?
タイムリミットも近いんだから…」
河上が、7年前の古い須田のブログ記事に
いいねをしていることに気づいた須田。
それは千葉のラーメンの記事だった。
今度は芹沢から、3年前の記事にいいねがついた。
どちらも作り方に一癖ある変わり種のラーメンである。
それが芹沢と河上からのヒントだと
気づいた汐見と須田は、顔を見合わせて力なく笑った。
竹岡式ラーメン
#行列の女神 #らーめん才遊記
\4杯目🍜まであと3時間‼️/目指すは華々しいラーメンドリーム✨のはずが…試練の連続⁉️
少ない予算でも諦めない👊
若者の夢を叶えるため驚きのコンサルティングに挑みます💨今夜10時から❗️お見逃しなく🍥#鈴木京香 #黒島結菜#前野朋哉 #堀井新太 pic.twitter.com/4966x9Y220
— 行列の女神〜らーめん才遊記〜(テレビ東京ドラマ)5杯目5月18日(月)よる10時 (@Biz_txdorama) May 11, 2020
さかな居酒屋ほんだに呼び出され、
須田たちが作り出したラーメンを
口にする本多、芹沢、有栖の三人。
まず有栖がスープの色の濃さ、それも黒さに気づく。
「おっ、うまいじゃねえかこのスープ!
醤油の味が強烈に立ってるなあ」
「このスープに玉ねぎのみじん切り…、
これは竹岡式ラーメンがベースか!」
竹岡式ラーメンとは、千葉県富津の港町竹岡が発祥、
内房地方を中心に根付いた地ラーメンで、
作り方に少しクセがあるのだ。
「まずは乾麺をゆでて、ゆであがったら
醤油だれの入った丼にゆで湯ごと入れちゃうんです」
「乾麺とゆで湯でタレを割ったスープ…、
それじゃあインスタントラーメンと同じじゃないか」
「なのに不思議とすっきりしつつ、
力強い味になるんです。もちろんこのスープは、
それだけじゃないみたいですけど?」
「そうなんだよなあ、これ、すげえ凝ったスープだよなあ。
醤油以外のうまみもあるし、酸味がいいアクセント、出してるなあ」
「いやスープは、良い風味を立たせるのが目的なんで、
鰹節とにぼしと昆布で、ササっと取りました」
「油はほとんどないので、
もうグリストラップを詰まらせることもありません!」
「となると、ポイントは醤油だれだな?」
まだうまみの正体を掴めず、悶々とする有栖。
しかし、スープをもう一口味わうと、
その正体をしっかりと言い当てた。
「醤油とみりんでチャーシューを
煮ることで豚肉のうまみを引き出し、
そこにさらに加えたのは…トマト?
それも、ドライトマトを加えて煮詰めたんだ!」
「正解です!よくわかりましたね!」
「ドライトマト…。それでこんなうまみが出るのか?」
「トマトはグルタミン酸が豊富で、
乾燥させるとにぼしや鰹節に負けないうまみの塊なの。
豚肉のイノシン酸の相乗効果も加わって、
さらに醤油だれを通常の倍入れることによって、
見た目も味も強烈なインパクトを与えるラーメンに仕上がってる!」
「社長と河上部長がくれたヒントのおかげです!」
殊勝にも芹沢に頭を下げる汐見と須田。
「で、このラーメン、いくらで出すつもり?」
「500円です」
チャーシューの煮汁を醤油だれに転用して原価を抑え、
500円という価格で客を引き、
低価格でお腹いっぱいというインパクトで
昼しかやらない居酒屋ラーメンの売りを
作るというのが須田のコンサルティングだ。
「いい狙いだよ、ワンコインでお腹いっぱいっていうのは」
芹沢の合格ももらい、喜ぶ三人。
須田は相川に向き直って、真剣な顔でこういった。
「相川くん、いい勉強になったよ。
コンサルタントとして、一人のラーメンオタクとして、
僕は君を誇りに思います」
「須田しゃん…!」
抱き合う須田と相川。
「ラブだ…!ラーメンラブだ!!」
「参加する?私は帰るけど」
「いえ、じゃあ私も!アイ・ラブ・ラーメン!」
素っ頓狂な叫びを残して、汐見は芹沢の後を追った。
芹沢と汐見の帰り道
美味しいものを作るだけじゃだめだと言われて
自分を全否定されたような気になっていたが、
「やる気が大事」ということを学ばされ、
芹沢に感謝する汐見。
「そうよ、たとえ調理技術が未熟でも、
経験が不足でも、やる気があるのが一番なんだから!」
「社長!」
「だって、シャカリキにやる気がある社員のほうが
使い勝手がいいでしょう?空回りして失敗しても、
心の底から笑えるし!」
「は?」
「あ、それとクライアントも、
みんながみんな慎重で利口になっちゃうと、
うちが損するから。
よく覚えておきなさい、
一番効率よくコンサルティング料をむしり取れるのは、
「やる気だけはあるバカ」だって」
「なんですかそれ!!真面目に聞いていたら!!
社長は結局、ギトギトで、げぼげぼじゃないですか!」
「うるさい、このよれよれ雑誌!」
「よれよれ雑誌…わたしもう、人間ですからね!
雑誌じゃありませんよ!
いい加減人間扱いしないと、また歌いますよ!」
汐見の怒りもどこ吹く風、
今日も芹沢は颯爽と歩いていく。
『行列の女神~らーめん才遊記~』第4話の感想
プライドをくじかれた汐見がどう復活するのか
ドキドキしていましたが、またしても芹沢に一本取られました!
しかも、何か問題があったときには真っ先に責任を受けて、
事態の改善に尽くす姿にも芹沢のプライドを感じました。
年齢を重ねているだけでは、
あの毅然とした態度や高みを目指す姿勢は
保てないものです。
芹沢というキャラクターの魅力を
最大限に引き出す鈴木京香さんの表情は
すばらしいですね!!
鈴木京香さんや天海祐希さんのような
肩で風を切る美人にすごまれると、
迫力と恐ろしさの反面、美しさが際立ってドキドキします♪
ところで第2回から思っていたことです、
紹介されるラーメン屋さんは東京の中でも
板橋区・豊島区のラーメン店がとても多いですね~!
さすがラーメン激戦区。
駅前にも名だたるラーメン店が並んでいますからね…。
この事態が収まったら、
ラーメン街歩きが楽しくなりそうです♪
『行列の女神~らーめん才遊記~』第4話のラーメン協力店
☆与力屋本店
〒104-0032 東京都中央区八丁堀1丁目11−6 互明ビル B1F
須田・汐見が最初に訪れたラーメン店です♪
こちら、あごだし中華そばがウリで、
昼はラーメン屋、夜は居酒屋で展開されています!
『行列の女神~らーめん才遊記~』第5話の予告
5杯目🍜 5月18日(月)夜10時!
老舗店の後継者を見つけるのは誰だ‼️清流企画メンバーが人材発掘で真剣勝負👊天敵ようこさんも再登場😳⁉️
お楽しみに🍥#鈴木京香 #黒島結菜 #高橋メアリージュン #小関裕太 #前野朋哉 #石塚英彦 #高畑淳子 #杉本哲太 #音尾琢真 pic.twitter.com/ObYRJ7TZ7t— 行列の女神〜らーめん才遊記〜(テレビ東京ドラマ)5杯目5月18日(月)よる10時 (@Biz_txdorama) May 11, 2020
「清流企画」に、板橋区の中華食堂『おおひら食堂』
店主・大平茂幸(螢雪次朗)・芳江(茅島成美)夫妻から
依頼が舞い込む。
事の発端は数日前。ラーメン評論家の有栖涼(石塚英彦)が、
20年間、月イチで通う『おおひら食堂』で
タンメンを堪能していると、
夫妻からまもなく店を畳むことを告げられる。
繁盛はしているが後継者がおらず、
年齢を考えて引退したいと言うのだ。
お気に入りの店を失いたくない有栖は、
夫妻に後継者探しを「清流企画」に依頼するよう説得したのだ。
芹沢達美(鈴木京香)が考えたのは社員全員によるコンペの実施。
夏川彩(高橋メアリージュン)、白坂隼人(小関裕太)、
須田正史(前野朋哉)、そして新人の汐見ゆとり(黒島結菜)が、
己の人脈で後継者にふさわしい人を探し出し、
能力を見て1人を選ぶという。
とはいえさすがにゆとりには不利ということで、
芹沢は人材探しも兼ねて、
『らあめん清流房』のアルバイト面接を任せることに。
意気揚々と面接に臨むゆとりだったが、
面接の時間にやって来たのは覇気のない若者ばかり。
芹沢に人材探しの難しさを指南されながらも、
コンペ初日までの候補者を見つけられないゆとりは
橋爪ようこ(高畑淳子)のクッキングスクールで
スカウトを試みるが、すぐようこの部下につかまってしまった。
ゆとりの現状を知ったようこは、新たな手段を画策していた。
コンペもまもなく終わろうとしていたある日、
『おおひら食堂』で鷹野研次郎(音尾琢真)と
名乗る酔っ払い客に突然「候補になってやる」と話しかけられる。
ゆとりは無視しようとするが、鷹野が勝手に話を進めてしまい…。